星3つ。 

 確か去年の11月頃だったと思うが、フランスのタイヤ屋さんが出しているガイド本の東京版で、星が1つだの3つだのと話題になっていた。美味しい店は、自分の舌と足で探し出すことに意義があるというのに、実にくだらねー騒ぎだった。

 今、私がつき合っている女性は、看護婦(看護師という言葉は使いたくない)、ヘルパー1級、介護認定調査員、ケアマネージャー等の資格を持ち長い職歴もある、いわば看護と介護のエキスパート。
 そんな彼女から、ある日相談を持ちかけられた。末期癌で入院している86歳のヤマダおじいちゃん(仮名)が日に日に弱っており、少しでも元気づけたいという。すっかりボケてベッドの上で寝返りを打つことも出来ず、弱々しい声で「♪ここぉはー お国ぃを何びゃーく里~♪」と歌っているのだとか。
 それを聞いて、ふと思いついた。このヤマダおじいちゃん(仮名)が活気溢れていた時代を思い出させてやれば、少しは元気を取り戻せるのではないか。
「その歌、“戦友”だ。ってぇこたァ、そのおじいちゃんは軍隊経験があるんだろ?」
「そう。いつも戦争に行ってたって話してる」
「オレたち戦後世代は、日本が悪い国だったって教え込まれた。でもな、あの戦争が良かったか悪かったは別にして、ヤマダさん(仮名)が軍隊の中で青春時代を過ごしたことは事実なんだぜ。だとしたら、その青春を思い出させてやらなきゃ。きっとヤマダさん(仮名)は元気になるぜ」
 そして、パカ山さんから頂いた星3つ(上等兵)の階級章を彼女に預けた。
「これをヤマダさん(仮名)に見せてみな。オレの勘が当たっていりゃあヤマダさん(仮名)は若ェ頃を思い出して今より元気になる!」

 3日後、里山の伐採作業中、彼女から画像添付のメイル(「写メ」っていうのかな?)が着信。そこには、星3つの階級章を手に、にっこり笑う老人の姿が…。
 翌日、詳しい状況を彼女に訊いてみた。
「ヤマダさん(仮名)、埼玉で木こりをやっている人からコレを預かって来ましたよ」
 と、星3つの階級章を手渡した途端、それまで無表情だった顔がみるみるほころび、これまで見せたことがないほどの笑顔になったという。
<うわぁ、すごい。ヤマダさん(仮名)元気になってきた!>
 そして、目に輝きを取り戻したヤマダさん(仮名)は、こう言った。
「ふむ。上等兵か。ワシは伍長だ」
 それからしばらく満州や戦争の話が続く。普段はボケてまともな会話すら出来なかったヤマダさん(仮名)が、はっきりとした口調で饒舌に語り続けた。そう、彼は若い頃を思い出して元気を取り戻したのだ。
 話は、これで終わらない。
 午後のおむつ交換時、ヘルパーさんがヤマダさん(仮名)のズボンを脱がせようとしたところ、いつもはされるがままのヤマダさん(仮名)が急に怒鳴った。
「貴様! 何をする!!」
 そして、信じられないような力で抵抗し、これによりヘルパーさんが負傷。
「もの凄く迫力のある怒鳴り方だったのよ。怒るって行為は、体力を必要とするし…。それにあんなに抵抗するなんて、あのヤマダさん(仮名)にあそこまで元気があったなんて信じられない」
 彼女は、興奮気味にそう報告してくれた。
 話は、さらに続く。
 食欲も衰え、出された食事もほとんど食べることがなかったヤマダさん(仮名)は、その日の夕食を1粒残さず完食。夜は元気な声で軍歌を歌い続けたらしい。
 以後、ヤマダさん(仮名)は、毎食全量摂取するようになり、ベッドの上で元気に過ごしているという。

「こんな小さな階級章が、衰えて行くばかりのおじいちゃんを元気にするなんて。私たちがあれこれ考えても効果がなかったのに。すごい!」
 ことあるごとに、彼女はそう語る。
「な、言った通りだろ? 星3つは馬鹿にならねェ効果があるんだ」
 ちなみに病院は、なぜヤマダさん(仮名)が急に元気になったのか、その理由をまだ知らない。

星3つ。20081230-01
▲ヤマダ伍長(仮名)を元気づけた星3つの階級章。

貯木場。 

 薪や薪作り用品の専門店としてして、嬉しい悲鳴を上げながら顧客の対応に追われる一方、来シーズンに向けた商材の搬入も進めている。
 ちなみに、この秋から今日まで搬入した原木丸太は、推定で約100t。写真はその一部で、「置き場」というより「貯木場」と呼んだ方が良いかも…。

貯木場。20081226-01
▲ゴミの山? いえいえ、資源の山です。

楽しく薪割り その2。 

 平日は伐採や商材となる丸太の搬入作業に追われ、休日には試し割りや商品購入に来られるお客さんの対応で、今の焚き火屋に休みはない。体は疲れているが、毎日が楽しいし充実している。

 12月14日は、遠く新潟県妙高市からヴィポキルヴェスを試したいというS.Y.さんがお越しになった。S.Y.さんは、すでにヴィポキルヴェス購入を決めているのだが、出来ればヴィポキルヴェスを使いこなしている人からコツを伝授してもらい、自分でもコツを掴んで納得してから買いたいという。こういう姿勢のお客さんは大歓迎!
 当日はあいにくの雨。しかし、午後には上がるとの予報だったので、散らかり放題のヤモメ部屋でしばし談笑。事前に教えてもらったS.Y.さんのホームページ(http://homepage.mac.com/niigata325ix/Menu8.html)を拝見し、「森のプロ」であることはわかっていたが、その内容が「本物」であることは雑談の中でも確認出来た。
 雨が上がってから、試し割り用の玉切り丸太を切り出していたところへ、薪と薪割り台の購入で午後から来訪予定だったK.K.さんが到着。K.K.さんも試し割りに興味を示されたので、玉切り丸太を多めに積み全員で第3置き場へ。

 まずは、私の薪割り論をぶつ。
「台の上に丸太を乗せます。その上に斧のヘッドを乗せた時、柄が水平よりやや下に向いているのが理想です。これより低ければ、もっと良いでしょう。でも、これより高いとせっかく振り下ろした力が充分に生かされません。柄の端部はキンタマの位置か、それよりも下。ションベンする時にチンコを持つ、あの感覚です」
 そしてこれを実践し、理解してもらう。もっとも、薪作りの経験豊富なS.Y.さんにとっては、「釈迦に説法」であったろうが…。

 「道具を扱う」ということを理解しておられるS.Y.さんは、初めてヴィポキルヴェスを振り下ろした瞬間から使いこなし始めていたが、2本目の丸太(直径35cmのカシワ)を割り進めてきれいにヘッドが倒れ込み割れた瞬間、
「あ、この感覚だ!」
 と、開眼された。
「そうか、この感じか。この動きをいつも出せるようになれば良いんだな。わかったぞ」

 続いてK.K.さんが挑戦。薪ストーブ生活を始めたばかりで、薪割りは初めてとのことであったが、上手にヴィポキルヴェスやその他の斧も扱えるまでになった。きっと薪作りの楽しさを体感して頂けたと思う。

 ヴィポキルヴェスに開眼したS.Y.さんと、薪割りの楽しさを知ったK.K.さん。結局この日はお二方で計300kgほどを割って行かれた。笑顔で帰路につかれた様子が、私にとっての活力となる。

 12月21日は、地元小川町で薪ストーブ生活をこれから始めるK.H.さんがご来訪。
 チェーンソーを使うのも斧を手にするのも初めてとのことだったので、チェーンソーを扱う基本を教え、実際に原木丸太からの玉切りを経験してもらい、斧の扱い方もレクチャーした。
 はじめはヴィポキルヴェスのヘッドを丸太に当てることだけで精一杯だったK.H.さんだが、この斧がいかに優れたアイテムであるかはご理解頂けたらしく、短い時間で太い丸太をパカパカ割るまでに上達。ね? 薪作りって楽しいでしょ?
 結局、チェーンソー(共立CS-370)とヴィポキルヴェスを合わせてご購入。道具を売るということは、道具の扱い方を正しく伝えることであると再認識させてもらった。
 ホームセンターへ行けば、3万円くらいでチェーンソーが買える。しかし、ホームセンターでチェーンソーの扱い方をレクチャーしてくれるだろうか? 試し切りをさせてくれるだろうか?
 斧を扱っている店も多い。でも、数種類を試せて、試し割り用の丸太もふんだんに用意出来るのは、ひょっとしたら焚き火屋だけかもしれない。

 そして…。焚き火屋へ来られるのは、薪ストーブユーザーばかりではない。
 12月某日、ジャニーズ事務所所属のアイドルXさんがやって来た。Xさんが誰なのか、どういう経緯で来たのか、今はまだ明かせない。
 そもそもXさんは薪割りに来られたのではない。そんなXさんに斧を振らせてしまう私の図々しさには、一緒に来たスタッフはもちろんのこと自分でも呆れるが、目的外のことでも厭わず挑戦し、
「薪割りって楽しいんですね!」
 と笑顔で語ったXさんは、半端じゃない大ものだと思う。やはりスターと呼ぶに相応しい。
 常に礼儀正しく、かつ謙虚に振る舞うXさんの姿に、薪屋の店主は大感激。お会いするまで名前すら知らなかった(野郎には興味がない)クセに、すっかりファンになっちまったぜ。ジャニーズってすげェ。

 おかげさまで、休日を忘れてしまうほど忙しい。山梨県某所で開かれる寺崎組の野宿宴会に向かう途中、目的地手前20km地点でサンバーのサーモスタットがイカれ、引き返さざるを得なかったのにはちょっとヘコんじゃったけど…。
 今の私に、ヘコんでいる余裕はない。さ、今日も楽しく薪作り!

楽しく薪割り その2。20081222-01
▲ヴィポキルヴェスに挑戦するS.Y.さんは、片道3時間かけて新潟県妙高市からのご来訪。その堂に入ったフォームからも、薪割りに慣れた方だとわかる。割っているのは、中の繊維が粘っこくて割りづらいムクノキ(直径約30cm)。

楽しく薪割り その2。20081222-02
▲S.Y.さんがヴィポキルヴェスに開眼した瞬間のカット。割っているのは、直径35cmクラスのカシワ。

楽しく薪割り その2。20081222-03
▲丸太に残されたこの窪み(矢印)が、開眼の証し。右に回転し丸太側に残ったヘッドにより、この窪みが出来る。

楽しく薪割り その2。20081222-04
▲薪と薪割り台を買いに来られたK.K.さんもヴィポキルヴェスに初挑戦。

楽しく薪割り その2。20081222-05
▲薪割りが初めてというK.H.さんも、わずかな時間でヴィポキルヴェスを使いこなし始めた。

楽しく薪割り その2。20081222-06
▲「薪割りは、子供の頃にやったことがあります」と語りながら、チョパーワンを振るジャニーズのXさん。初めて手にする斧でも、サラっと使いこなしてしまう感性に驚かされた。カッコよすぎるじゃんか。礼儀正しい言動は、アイドル云々以前に人としての魅力に溢れている。いろいろな事情もあることから、全身カットの掲載は差し控えたい。「首から下だけなんて、Xさんに失礼であることは承知してます。Xさん、ゴメンナサイ」。

ぎゅー。 

 あのね、12月12日のことなんだけど、薪割り機で仕事してたらケヤキの丸太さんに左手の中指を「ぎゅー」ってされちゃったの。
 それだけなら良かったの。でもね、痛いな~って思って薪割り機を動かそうとしたら、焦っちゃってたから逆方向に動かしちゃって、もっと「ぎゅー」ってなっちゃったの。「ぎゅーぎゅーぎゅー、みしみしみし」って。
 その日作んなきゃいけない薪を全部作って、お客さんの所に納品してから、きれーなおねーさんがいっぱいいる診療所でレントゲン撮ってもらったら、先っちょの骨の形は残ってるんだけど、周りに破片みたいなのがいっぱい散らばってたの。
 先っちょの骨だから他に影響しないし、痛いけど指は動かせるし、作業手袋を付けるのに不便だし、ほっといても治らしいから、湿布も包帯も巻かずに帰って来ちゃった。

 まだ紫色に腫れているしズキズキ痛む。でも、それさえ我慢していれば斧を振るにもチェーンソーを使うにも丸太を運ぶにもさして不自由ではない。ま、いいか。

楽しく薪割り。 

 おかげさまで、焚き火屋で扱っている薪割り斧6種(ヴィポキルヴェス、チョッパーワン、ニータフモウルGF-8、ニータフモウルGF-6、ヘビーモウル、ミドルモウル)の試し割りサービスは大好評。いずれも性格の異なる斧であり、その斧に適した効率的な薪割りのコツについてもレクチャーし、初めて手にする斧でもその能力をフルに発揮出来るよう心がけている。
 レクチャーの内容は、斧の構え方、振り方、振り下ろす姿勢、各人に合った理想的な薪割り台の高さ、安全に作業するための注意点など薪割りの基本的な事柄だが、これまで多くの書物で紹介されたものとは異なる部分もあるし、力学的な部分も含めて薪割りの基本が理論立てて説明される機会は少ないためか、
「目からウロコが落ちたみたい!」
 とまで言って下さる方もいる。
 まずは、基本事項を説明しながら私が割って見せ、それからお客さんに試してもらう。簡単なな理論を実践するだけで、それまで苦労していたような丸太がパカッと割れるのだから、「目からウロコ」の表現もあながち大袈裟ではあるまい。
 試し割りに用いる丸太もふんだんに用意してある。カシ、クヌギ、サクラ、ケヤキ、ナラ、クリ、エゴノキ、ムクノキ、カシワ、クワといった広葉樹のほか、ヒノキやスギ等針葉樹もあるし、それぞれに目の素直なものや節があって割りにくそうなもの、伐ったばかりのものや乾燥が進んだものもあるので、樹種や丸太の状態による割り方の違いも体感して頂く。
 試し割りに来られた誰もが、笑顔で楽しんでおられる様子を見ると、何だか嬉しくなる。本来は苦痛労働であるはずの薪割りを、楽しいと思える作業へ変えられれば、薪ストーブや焚き火のある生活は、より楽しくなるに違いない。

 試し割りの場合、通常は当方の置き場へ来て頂くのだが、12月2日はついでの用事があったので、
「薪割り斧をいくつか試して購入したい」
 というT.I.さんが待つ大利根町へ。積んで行ったのは、薪割り斧6種と、古タイヤを固定した薪割り台。
「割れそうにないので、ほったらかしていた」
 という丸太を、私がドカドカパカパカ割って見せ、薪割りに大事なコツを何点かレクチャーしてから試し割りをしてもらったところ、どの斧でも面白いように割れてT.I.さんは大喜び。
 「良い物」を見分ける眼力と、概念を超えて冒険するアイデアを評価されるT.I.さんが特に興味を示したのが、ヴィポキルヴェスとチョッパーワン。双方を納得行くまで試してもらった結果、チョッパーワンご購入と相成った。
 仕入れ先での価格変更と原油高の影響による輸送コストの上昇(初めて輸入した時と比較して1.7倍! 原油価格が下がっても輸送料は上がったまま)等に事情により、この秋から焚き火屋での販売価格を上げざるを得なかったが、それでもこの斧には価格以上の価値があると認めて頂けた。
 納得した上で買って頂くというのは、商売において当たり前のことなのに、今の日本ではそれがないがしろにされているように思える。ついつい長居してしまったが、価値観の似た方と共通の話題で話し込むのは楽しいものだし、元気になれる。

 12月6日は、都下青梅市より、これから薪ストーブ生活を始めるというT.H.さんが若い同僚と一緒に1tトラックでご来訪。
 お二方とも薪割りは初めてとのことで、最初こそぎこちなく斧を振っていたが、パカッと割れた時のコツを掴まれたらしく、以後は、
「薪割りって楽しいですね!」
 と、病みつき状態。何だかんだで200kgくらいは割られたであろうか。
「すっかり薪割りにはまってしまいました」
 となり、ヘビーモウルGF、薪割り台、丸太1.8tをお買い上げ。トラックに積みきれない分は、焚き火屋の「レンタル薪置き場」を利用して頂く。まいどありー。

 12月7日は、搬出・搬入作業の人手が足りないため、先日の伐採作業を手伝って頂いたW.K.さんに急遽お越し願った。
「時間があれば、ヴィポキルヴェスとニータフモウルを試してみたい」
 とのリクエストを受け、作業終了後、軽トラックに日当代わりの丸太満載で第3置き場へ移動し試し割り。
 ヴィポキルヴェスの原理と使い方を説明し、実際に割って見せてから試してもらったところ、これを使うのが始めてとは思えないほど面白いように割れた。
「これ、凄いですね。面白い!」
「でしょ? んじゃ、次はコレを割ってみましょう」
 2日前に伐採された直径30cmのカシワ(柏)を、薪割り台の上にドカッと置く。
「W.K.さんなら、20秒で全部割れますよ。上手くやれば15秒ですね」
「出来ますかね?」
「出来ますよ。やってみて下さい」
 で、パカパカパカっとやってもらい、割り終えるまでにかかった時間は14秒。
「ホームページの動画が信じられなかったんですけど、本当に出来るんですねェ」
「ね? 出来たでしょ? 欲しくなったでしょ?」
「欲しいなぁ。でも…。今は65,000円も出すのは無理ですけど、そのうち買います!」
 ニータフモウルも試してもらう。割る、切る、打ち込む(クサビとして)、叩く(ハンマーとして)の1本4役をこなす様子にも目を輝かせておられた。
「これも欲しくなっちゃいました」
 ちなみにW.K.さんが普段使っているのはヘビーモウルGF。これで満足しているというが、性格の違う斧があれば薪割りがもっと楽しくなることを今回の比較で実感して頂いた。

 今度の休日にも試し割りの予約が入っている。さ、頑張って薪作りの楽しさをアピールして行こう。そのためにも、日々研鑽せねば…。

楽しく薪割り。20081210-01
▲当方が持って行った斧を見比べるT.I.さん。どこに着目しているかで、その人の経験や技量がある程度は判断出来る。T.I.さんに最敬礼!

楽しく薪割り。20081210-02
▲チョッパーワンを試すT.I.さん。完全に振り下ろす前に薪が左右へ弾けている点に注目されたい。

楽しく薪割り。20081210-03
▲ヘビーモウルGFで、節のある乾燥したケヤキ(難物)に挑む薪割り初心者のT.H.さんと、それを見守る若き同僚。節の位置と刃を入れる角度を見て頂きたい。これまでセオリーとされていることに反しているが、あくまでケースバイケース。結果として、この丸太は美しい薪となった。この写真だけを見て、「この割り方は間違っている」と指摘する人がいたら、それは単なる耳年増かもしれない。

楽しく薪割り。20081210-04
▲初めて手にするヴィポルヴェスで、直径30cm超のカシワに対峙するW.K.さん。

楽しく薪割り。20081210-05
▲14秒後には、こうなった。

楽しく薪割り。20081210-06
▲扱いやすさと効率の良さと安全性を自らの手で確認し、興奮気味な笑顔のW.K.さん。「これ、マジで欲しいッス」

楽しく薪割り。20081210-07
▲ちなみにこれが12月7日午前の作業手伝いでW.K.さんが持ち帰った「日当」。焚き火屋の作業手伝いは、1日で丸太300kg、半日で150kgを最低保障としているが、成り行きでこれくらいの量になってしまう場合もある。私1人で東奔西走(範囲は狭い)している焚き火屋では、「丸太日当」で手伝ってくれる方を常時募集中。興味のある方は、過酷労働を覚悟の上で問い合わせられたし。


御礼。 

 スーパーの店頭に並んでも溢れるような約300個の夏ミカン(昨日の記事参照)は、おかげ様で本日夕刻までにすべて捌けてしまった。
 それにしても、コメント欄からの依頼ばかりではなく、わざわざ取りに来る方もおられようとは…。ここまで注目されるのは、正直なところ予想を大きく超えていた。当方の趣旨(自然の恵みに敬意と感謝の念を持つ)をご理解の上、名乗り出て下さった皆さんには感謝するばかり。これなら、伐られた樹も恨みを持つことはないだろうし、喜んでくれると思う。

 梱包用段ボールの手配から始まり、梱包、発送作業等で、しっかり半日を費やした。一銭にもならないことで働くなんて、損得勘定で考えたら馬鹿げたことであろう。しかし、自然を敬い恵みに感謝する心は、金銭に置き換えられるものではないし、置き換えるべきでもない。

 午後は、「薪割り斧を試してみたい」という方がお見えになり、薪割りのコツや薪作りのノウハウ話で楽しい時間を過ごせた。そして、気がついたら財布の中に諭吉君と一葉ちゃんと英世君が増殖していた。世間一般の価値観では、損なことばかりしていたはずなのに…。
 おかげで、ささやかな肴をつつきながら、ビールもどきで心地良く酔いつつ、駄文を書き連ねる幸福を味わえている。美味しい地酒も少しだけ飲めるようになった。

 どれほど文明が発達しようと、我々人間は自然の一部に過ぎない。その謙虚さを知る人に幸あれと願う。

夏ミカン。 

 おかげさまで、昨日(12月4日)は2名のご協力を得られ、伐採作業を終えることが出来た。当初は300kgくらい持って帰って頂く予定であったが、当方が手配したトラックに積みきれない分がかなりあったため、軽トラックで参加された方には、
「ほら、もっと積んで帰ってよ。まだ積めるじゃん」
 と、結果的にはカシやケヤキやモチノキやエノキを計800kgくらいお持ち帰り頂いた。この時期にしっかり汗をかいておられたが、終始笑顔であったのが何より嬉しい。ま、日頃よりお世話になっているお客さんには、これくらい得して頂かないと…ね。

 この現場(解体される農家)で、下見段階から気になっていたのが、たわわに実をつけた夏ミカンの樹。根元の直径が1尺ほどもある立派な樹で、どこかへ移植することを考えていた。
 しかし、現場は早く更地にする必要があるし、移植にかかる掘り起こし・移送・植え付け等の手間と費用は、今の私に賄えるものではない。熟慮の末、伐倒を決意した。もったいない。でも、やむを得ない。感謝の心で実を食べ、樹を何らかの形(例えば薪として)活用することが、私に出来る最大限の努力でもある。
 伐倒前の昼食時、この夏ミカンを食べてみた。すっぱくて美味しい! これぞ夏ミカン。懐かしい味がする。歯で房をむしり分けて種を取り出し、貪るように食べた子供の頃の記憶がよみがえって来た。この味は、あまりにも懐かしい。

 下見の段階では気づかなかったが、伐り倒してみると思っていた以上に夏ミカンが実っていた。
 現場の作業をすべて終えてから、夏ミカンの収穫作業に移行。買い物カゴに満載で何回も軽トラックに運び、気がついたら荷台が夏ミカンで溢れていた。
 帰宅後、大家さんを含め近所の方々や日頃からお世話になっている方々、そしてそこら辺を歩いているハイカー(フランス人だった)にも、
「好きなだけ持ってって!」
 と渡し歩いたが、それでも捌き切れない。
 で、考えてみた。
「そうだ。感謝の意を込め、いつも当ウェブログを愛読して下さる方々に差し上げよう」

 実を食べるばかりではない。完全無農薬だから、皮はマーマレードを作るにも適しているし、風呂に入ればアロマ効果もある。
 この夏ミカンを「欲しい」、「食べたい」という方は、氏名、住所、電話番号、希望個数を明記の上、当ウェブログのコメント欄から連絡されたし。コメント送信の際、「管理者にだけ表示を許可する」という項目にチェックを入れて頂ければ、そのコメントが公開されることはないのでご安心を。夏ミカンの代金は不要だが、かかる送料は希望者負担で願いたい。
 12月5日2045時で、在庫は約300個。発送は先着順で、在庫がなくなった時点で終了となる。ご応募はお早めに。

 実は、この原稿も夏ミカンを食べながら書いている。
「マジで美味いよ、この夏ミカン」

夏ミカン。20081205-01
▲伐採作業に出る前、軽トラックの荷台はこんな様子。チェーンソー3台、チルホールTU-16(前田國宏さんの遺品)、ワイヤー3本(5m、5m、10m)、ストラップ(帯)、鳶、ニータフモウルGF-6、買い物カゴの中身は、20mロープ×2本、5mストラップ(帯)×2本、滑車×2個、Uシャックル×3個。伐採に用いるクサビ(矢)や予備のソーチェーン、腰道具は助手席に積んである。

夏ミカン。20081205-02
▲下見段階での夏ミカン。伐り倒すのが惜しまれる。隣では、降霜を境に甘味を増した富有柿が実を付けている。

夏ミカン。20081205-03
▲すべての作業終了後、夏ミカン収穫中の1枚。30分後、軽トラの荷台は夏ミカンで一杯になった。

12月4日の作業員急募。 

 明日(12月4日)、熊谷市西部にて伐採作業を行うことが急遽決まった。しかし、急すぎて作業員が足りない。どなたか「手伝ってもいいよ」という方はおられるだろうか。
 募集人員は、0900時~1500時頃まで枝片付け等で働ける方1名。現金日当は出せない代わりに、当日伐った木(広葉樹)にての現物支給(約300kg、焚き火屋価格で12,000円相当)となる。
 伐採に興味がある方にとっては良い体験となるだろうし、安価で薪材を手に入れる機会でもある。興味のある方は、メイルか電話にて問い合わせられたし。なお、本日はこれから出かけ、帰宅予定は2300時。メイルでの問い合わせの場合、返信はそれ以降の時間帯となってしまうことをご了解願いたい。

焚き火屋 岡山販売所開設。 

 おかげさまで焚き火屋の知名度は上がっていて、北は東北、南は九州からも薪や丸太のご注文を頂いている。ただ、遠方の場合は送料がかさんでしまい、とりわけ西日本へ送る場合、地域によっては商品代金より送料の方が高く付いてしまう場合もあるため、いつも申し訳なく感じてしまうのが実情。
 わざわざコストをかけてまで買って頂くお客さんのためにも、何とか出来ないものかと考えていたところ、薪ストーブ愛好家で薪作りを趣味(?)としている岡山県在住の岡本一紀さんから、大量に薪の在庫があり販路を探しているとの連絡を受けた。
 「渡りに船」とはこのこと。何度かメイルをやりとりして打ち合わせ、「焚き火屋 岡山販売所」として薪や玉切り丸太を売って頂くこととなった。広葉樹の薪(クヌギ80%)だけでも30tくらいは在庫しているというから心強い。
 ちなみに岡本さんは、何でも自分で作ってしまう器用な方でもある。岡山県某山中にある「隠れ家」は氏がコツコツ作ったものだし、焚き火屋で日々活躍している薪割り機も氏が製作したもの。素人作りの感が否めない部分もあるが、市販の薪割り機には見られないアイデアもふんだんに盛り込まれていて、いかに薪作りに精通しているかが伺える。
 「焚き火屋 岡山販売所」の取り扱い商品は、今朝がた焚き火屋ホームページにアップしたので、興味のある方はチェックされたし。

焚き火屋 岡山販売所開設。20081202-01
▲岡山販売所の在庫一例。日本全国へ発送可能で、岡山県内及び広島県東部エリアへの配達も行う。